EPISODE ofDOCUMENT

現代のファッションシーンへ大きな影響を与えているミリタリーウェア。
その特徴的なディテール全てに意味と目的があり、
時代と共に変遷するデザインは、歴史を象徴する機能美として
ファッション史を語る上で、とても重要な存在となっています。


この、年代によってデザインの異なるミリタリーウェアを、完全に再現し、
今のストリートでストレス無く着用できるウェアとして提案出来ないか。
“当時の記録”としての佇まいを、ファッションとして楽しむことが提案出来ないか、
様々な試行錯誤を重ね、“ドキュメント=記録”というプロジェクトは発足しました。

“事実を記録する新しいウェア”


今回完全に再現されたDOCUMENTのアイテムは、
1950 年代~1990 年代の英国海軍で使用されていた「Royal Navy Ventile Smock Parka」を忠実に再現したものです。 
戦時中に必要とされた機能を有するディテールは非常に多く、そのパーツ数はなんと 59 にも及びま す。

(左)SMOCK WINDPROOF / DOCUMENT・(右)1950 年代~1990 年代「Royal Navy Ventile Smock Parka」


身にまとう兵士にとって、全てのパーツが必要な機能を宿しており、
その複雑なディテールは、紛れもなく当時の職人のアイディアと技術力の結晶ではありますが、
一方で時代は着実に変化し、 戦時中必要とされていたディテールは現代では不要なものへと変貌を遂げました。 


今となっては不必要となってしまったこのディテールが、確かに存在していたという事実。
この事実をファッションとして楽しみ、“記録”する為に DOCUMENT が始まりました。 


記録として存在しながら、ファッションとして楽しめるアイテムを作り出す為には、 
「当時のディテールを再現すること」 「生活になるべく不具合が少ないこと」 
この 2 点が重要な鍵でした。 前者は世界各国のミリタリーウェアを収集し、
パターンの研究を続けている、パターン研究家の森部有貴氏との連携により、実現しました。

以下はDOCUMENTに寄せた、森部氏にとってのミリタリーウェアの魅力です。

「全てが目的を持って生まれた服であること。 
機能美が備わっていること。 トレンドに左右されない普遍的な魅力を持っていること。
国毎に特徴があること。
究極のウェアであること。
時代を超えて受け継がれていくものであること。 どんな目的で作られたのか。
そこに至るまでのプロセスやストーリーに興味があること。 」


ミリタリーウェアへのリスペクトがある森部氏とだからこそ、より正確に当時のディテールを再現することが出来ました。

そして今となっては不必要なディテールを有しながらも、
現代のストリートでファッションとして楽しむ最低限の機能性を担保するため、
DOCUMENTでは、軽量で伸縮性が高く、撥水の効いた、最先端のテキスタイルを採用しています。

こうした、従来の洋服づくりとは一線を画した、様々な拘りを実現することによって、
当時の記録としての価値を宿した、 “今”着ることのできるアイテムが完成しました。


時代は様々に変化していきます。
変化の中で新しく必要とされる物があれば、 不要になっていく物もありますが、
“存在していた”という事実を消す事は出来ません。 


DOCUMENTのプロジェクトを通じて、
かつて必要とされていたディテールを“記録”し、
今のファッションとして楽しむ、新しい物づくりをご覧いただけますと幸いです。 

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